「心友」
作:あおぞらそらた
久しぶりに見つけた
火力発電所の赤い灯り(あかり)は
息を吹きかけたら消えてしまいそうに
ゆらゆらと
ゆらゆらと
点(つ)いたり消えたりしていた
やわらかく流れてくる風は
夏なのに
それでもどこか寂しく
僕には
それなりの寒さをもって 感じられた
どこかの
そのまたどこかの家の風鈴が鳴り
かばんの中のアイスクリームも
きっと
あの風鈴に負けないくらいの
きれいな音を立てて崩れた
早いもので6年
きみが
変わらない優しさでいたことに
ただなんとなく…
ほほえみが零れた夜