POETRY


「心友」

:あおぞらそらた

 

久しぶりに見つけた

火力発電所の赤い灯り(あかり)は

息を吹きかけたら消えてしまいそうに

ゆらゆらと

ゆらゆらと

点(つ)いたり消えたりしていた

 

やわらかく流れてくる風は

夏なのに

それでもどこか寂しく

僕には

それなりの寒さをもって 感じられた

 

どこかの

そのまたどこかの家の風鈴が鳴り

かばんの中のアイスクリームも

きっと

あの風鈴に負けないくらいの

きれいな音を立てて崩れた

 

早いもので6年

きみが

変わらない優しさでいたことに

ただなんとなく…

ほほえみが零れた夜


©︎あおぞらそらた